顧客一覧に、
- 株式会社青空
- (株)青空
- 青空株式会社
- 株式会社 青空
のようなデータがあると、同じ会社でも別レコードとして残ります。
これを整理するのが名寄せです。
名寄せと「重複の削除」は違う
Excelの重複削除は、選択列の値が同じ行を機械的に落とします。
名寄せは、
表記は違うが同じ相手か?
を判断する作業です。
名前だけで自動削除すると、同姓同名や別法人を誤ってまとめる危険があります。
元データを残す
最初に原本をコピーします。
customers_original.xlsx
のように、加工前を固定して残します。
名寄せは「削除」より「統合」が多いため、あとで戻れる状態が重要です。
表記を正規化する
比較用の列を追加し、
- 前後空白を削除
- 全角・半角をそろえる
- 大文字・小文字をそろえる
- ハイフン表記をそろえる
- 法人格表記を整理
します。
元の表示用氏名・会社名は残し、照合用列だけ整形する方が安全です。
電話・メールも正規化する
電話番号なら、
053-123-4567
と
0531234567
を比較できるようにします。
メールは前後空白や大文字小文字を確認します。
複数の属性を使うことで、名前だけより精度を上げられます。
照合キーを作る
たとえば法人なら、
正規化会社名 + 電話番号
個人なら、
正規化氏名 + メール
のように複数列を組み合わせて候補を作ります。
ただし、キー一致だけで即統合しない方が安全です。
候補を人が確認する
同一候補を並べ、
- 住所
- メール
- 電話
- 顧客番号
- 過去取引
を確認します。
「同じ可能性が高い」ことと「同じと確定」は別です。
統合履歴を残す
どの顧客IDをどれへ統合したか、
|旧ID|新ID|理由|確認日|
|---|---|---|---|
のように残します。
Excelで照合用の補助列を作る例
|顧客ID|会社名|メール|電話|
|---|---|---|---|
|101|株式会社 青空|INFO@AOZORA.JP|053-123-4567|
|205|株式会社青空|info@aozora.jp|0531234567|
表示用の元列は触らず、右側に照合用列を作ります。
メールをそろえる
=LOWER(TRIM(C2))
電話番号から区切りを外す
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(D2,"-","")," ","")
会社名は「候補作成用」と割り切る
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(TRIM(B2),"株式会社","")," ","")
ただし「株式会社を除けば同一会社」と決められるわけではありません。これは候補を近づけるための加工です。
候補キーを作ってから原本を見比べる
正規化会社名 + 正規化電話
などで候補グループを作り、同じキーになった行だけを人が確認します。
会社名だけ一致して電話・メールが違うなら、その場で統合せず別会社・別拠点の可能性を確認します。
名寄せでは、Excel関数で統合するのではなく、Excel関数で「人が見るべき候補」を減らすと考えると安全です。
名寄せの目的は行数を減らすことではありません。
同じ相手を別人として扱わず、別人を誤って同一人物にしないことです。
