令和8年分までの青色申告特別控除は、要件に応じて65万円・55万円・10万円があります。
65万円は「青色申告をしていれば自動的に使える控除」ではありません。まず55万円控除の要件を満たしたうえで、追加要件を満たします。
この記事は2026年9月時点の国税庁情報を基にしています。
55万円控除の基本要件
国税庁 No.2072では、55万円控除について主に次の要件を示しています。
- 不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営んでいる
- 正規の簿記の原則で記帳している
- その記帳に基づく貸借対照表・損益計算書等を確定申告書に添付する
- 控除を受ける金額を記載し、確定申告期限までに提出する
一般的には、正規の簿記の原則として複式簿記を使います。
65万円は追加要件がある
65万円控除は、55万円の要件に加えて、次のいずれかを満たします。
e-Taxで期限内に送信する
その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表、損益計算書等を、期限までにe-Taxで送信します。
一定の電子帳簿保存を行う
その年分の事業に係る仕訳帳・総勘定元帳を、電子帳簿保存法上の一定の要件に従って保存する方法です。
「会計ソフトを使っているだけ」で自動的にこの要件を満たすとは限りません。
10万円控除は別の位置付け
55万円・65万円の要件を満たさない青色申告者でも、一定の場合は10万円控除があります。
したがって、
青色申告 = 必ず65万円
ではありません。
期限後申告では55万円・65万円を受けられない
国税庁は、還付申告などであっても、55万円または65万円控除を受けるにはその年分の確定申告期限までに申告書を提出する必要があると案内しています。
「税額が還付だから期限を気にしなくてよい」と考えないようにします。
令和9年分以降は更新が必要
国税庁の記帳・帳簿保存案内では、令和9年分確定申告から青色申告特別控除の制度変更に関する案内がすでに掲載されています。
そのため、この記事の55万円・65万円の説明は令和8年分までとして扱います。
令和9年分以降の申告では、その年分の最新要件を必ず確認してください。
令和8年分までの確認表
|確認|55万円|65万円|
|---|---|---|
|青色申告|必要|必要|
|正規の簿記|必要|必要|
|貸借対照表・損益計算書等|必要|必要|
|期限内申告|必要|必要|
|e-Tax期限内送信または一定の電子帳簿保存|不要|必要|
この表は制度の全条件を省略した実務確認用です。個別の適用可否は国税庁の最新情報で確認します。
参考
- 国税庁「No.2072 青色申告特別控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm - 国税庁「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/index.htm
