横向きにスキャンされたPDFを回転したのに、保存して開き直すと元の向きに戻ることがあります。「表示だけの回転」と「PDFページ自体の回転」は別機能です。画面を読みやすくするだけなら表示回転でよいのですが、提出用ファイルの向きを変更したい場合は、ページ整理機能で回転して保存する必要があります。

表示回転はファイルを編集していない

Acrobatの[表示]→[表示を回転]のような機能は、現在の画面でページを見やすくする操作です。PDFそのものの向きを変更しません。そのため、保存しても別の閲覧ソフトで元の向きに戻ることがあります。

Adobeの公式説明でも、表示回転の変更は元のページ方向を変更しないと案内されています。この動作を故障と考えて何度も保存を繰り返す必要はありません。まず使用したボタンが表示回転か、ページ編集の回転かを確かめます。

PDFページ自体の向きを変える手順

  1. 元PDFのコピーを作ります。
  2. Acrobatで対象のPDFを開きます。
  3. [すべてのツール]→[ページを整理]などの機能を開きます。
  4. 回転したいページを選択します。1ページだけなのか、偶数ページだけなのか、全ページなのかを先に決めます。
  5. 右回転または左回転を選び、90度ずつ目的の向きへ変更します。
  6. 編集したPDFを別名保存します。
  7. ファイルを閉じて再び開き、向きが保持されているか確認します。

ページの整理・編集機能は、製品や契約プランによって利用可否が異なります。表示回転しか使えない環境では、ページ本体の回転に対応するアプリが必要です。

一部のページだけが横向きの場合

契約書の中に横向きの表だけが1ページ含まれる場合、すべてのページを一括回転すると本文まで横向きになります。必ずサムネイルで問題のページを選び、対象ページだけ回転します。

逆にスキャン資料全体が横倒しなら、ページ範囲を指定してまとめて回転しても構いません。ただし表と裏が交互に逆向きのスキャンでは、偶数ページ・奇数ページを分けて向きを確認した方が安全です。

保存したのに戻る場合のチェック

  • [表示を回転]で一時的に向きを変えただけではないか。
  • 編集後に本当に保存したか。元ファイルではなく保存後の別名ファイルを開いているか。
  • 回転対象ページが正しいか。
  • プレビューと印刷時の自動回転オプションを混同していないか。
  • 編集制限のあるPDFや利用権限のない機能を使おうとしていないか。

「見た目が横になること」と「ファイルの向きが変わること」を区別すれば、原因を早く絞れます。

完成後に確認すること

印刷用に修正するなら、縦向きのページと横向きのページが混在していないか、ページの切れや向きが適切かを一通り確認します。別の閲覧ソフトで開いたときも正しい向きなら、ページ本体の回転が保存されたと判断しやすくなります。最終確認は回転ボタンを押した直後ではなく、保存後の再オープンで行ってください。

回転後も直らないときの具体的な切り分け

たとえば10ページのPDFで3ページ目だけ横倒しなら、サムネイルの3ページ目を選択してページ回転を行います。表示メニューの回転を使っても、別のPCに渡したファイルのページ方向は変わりません。保存先のPDFを一度閉じ、別の閲覧ソフトで同じ3ページ目を確認すると、表示だけだったのか編集できたのかを区別できます。

共有用の原本へそのまま上書きせず、資料_回転修正.pdfなどの別名で残してください。署名済みや編集制限付きの文書はページ変更によって署名の検証に影響する場合があるため、提出前に文書の制限・署名状態を確認します。

参考資料

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