SOPを作るとき、操作手順だけを書いてしまうと「いつ始めるのか」「例外が出たらどうするのか」で止まりやすくなります。
小さな事業なら、まず1業務を1枚で完結させるくらいが扱いやすいです。
対象を1つの業務に絞る
「経理業務SOP」のように大きくしすぎず、
- 月末請求
- 新規顧客登録
- CSV取込
- 納品前チェック
のように、開始と終了が見える単位にします。
開始条件を書く
最初に、
毎月25日、当月の納品が確定した案件を対象に開始
のように「いつやるか」を決めます。
これがないと、手順はあっても実行タイミングが人任せになります。
必要な入力を決める
開始前に必要なものも書きます。
例:
- 当月の納品一覧
- 顧客マスタ
- 請求先メール
- 契約上の支払条件
途中で探し物をする時間を減らせます。
通常手順は短く書く
手順は1ステップ1動作を基本にします。
- 納品済み案件だけ抽出
- 顧客ごとに金額を確認
- 請求書を作成
- PDFを保存
- 送信記録を残す
画面操作が複雑なら、別の手順書へリンクします。
判断ポイントを書く
SOPで重要なのは「一本道」だけではありません。
たとえば、
金額が見積と一致しない → 送信せず、変更履歴を確認
のように、判断が必要な場所を明示します。
例外を全部書こうとしない
例外を網羅するとSOPが巨大になります。
頻出する例外だけSOPへ残し、珍しいケースは「担当者へ確認」「判断ログへ記録」と逃がします。
完了条件を書く
最後に「何がそろえば終わりか」を決めます。
PDF保存済み
送信済み
請求一覧に送信日記録済み
未確認案件0件
のように、完了を確認できる状態にします。
そのまま使える1枚SOPの型
SOP名:
目的:
開始条件:
担当:
必要な入力:
通常手順:
判断ポイント:
頻出する例外:
完了条件:
記録する場所:
最終見直し日:
記入例:月末請求
SOP名:月末請求
目的:当月納品分を漏れなく請求する
開始条件:毎月25日、納品一覧が確定したら開始
担当:請求担当
必要な入力:納品一覧、顧客マスタ、見積・変更履歴
通常手順:
1. 納品済み案件だけ抽出
2. 顧客ごとに金額を確認
3. 請求書を作成
4. PDFを保存
5. 顧客へ送信
6. 請求一覧へ送信日を記録
判断ポイント:
金額が一致しない → 送信せず変更履歴を確認
完了条件:
未確認案件0件、PDF保存済み、送信日記録済み
この形なら、単なる操作手順ではなく「いつ始めるか」「どこで止めるか」「何をもって終わりか」まで1枚で確認できます。
EPAのSOPガイダンスでも、実際に作業を行う人が再現できる程度の具体性が重視されています。
小規模事業では、立派な規程集より、開始条件・判断・例外・完了条件が見える1枚の方が使われやすいです。
参考
- US EPA: Guidance for Preparing Standard Operating Procedures
https://www.epa.gov/quality/guidance-preparing-standard-operating-procedures
