Excelのテーブルでは、通常すぐ下の行に入力すると、範囲が自動で広がります。ところが、新しい行がテーブルに入らない、「テーブルのサイズ変更」を押せない、押してもエラーになる、ということがあります。
この記事では、2つの症状に分けて原因を確認する順番を説明します。
- 行や列を追加しても、テーブルが自動で広がらない
- 「テーブルのサイズ変更」が使えない、またはエラーになる
最初に:本当にテーブルになっているか、今の範囲はどこまでか
色の付いた縞模様の表でも、テーブルではないことがあります。セルに色を付けただけの表や、テーブルを解除した後の表は、見た目が同じでも自動では広がりません。
確認する方法は次のとおりです。
- 表の中のセルを1つ選ぶ
- リボンに「テーブルデザイン」タブが出るか確認する(バージョンによっては「テーブル ツール」の「デザイン」)
- タブが出たら、左端に表示されるテーブル名を確認する
- 名前ボックス(数式バーの左)の一覧からそのテーブル名を選び、選択される範囲を見る
タブが出ない場合、その表はテーブルではありません。範囲を選んで「挿入」→「テーブル」でテーブルにし直します。
テーブルの右下の角には、小さな三角形のマーク(サイズ変更ハンドル)があります。このマークの位置が、今のテーブルの終わりです。
症状1:行や列を追加しても自動で広がらない
1. テーブルのすぐ下・すぐ右に入力しているか
テーブルの最後の行と入力した行の間に空行が1行でもあると、その行は別のデータとして扱われ、テーブルには入りません。列も同じで、テーブルのすぐ右の列に入力したときだけ広がります。
空行をはさんでしまった場合は、間の空行を削除して詰めるか、後で説明する「テーブルのサイズ変更」で範囲に含めます。
2. 集計行が表示されていないか
テーブルの最後に集計行(合計などを表示する行)があると、その下に入力してもテーブルは広がりません。
集計行があるときは、次のどれかの方法で行を追加します。
- 最後のデータ行の右端のセルでTabキーを押し、集計行の上に新しい行を追加する
- 最後のデータ行を右クリックし、「挿入」→「テーブルの行(下)」などで追加する
- 「テーブルデザイン」タブで「集計行」のチェックを外してから行を追加し、終わったらチェックを戻す
3. 自動で広げる設定がオフになっていないか
テーブルが自動で広がるかどうかは、オートコレクトの設定で決まります。
- 「ファイル」→「オプション」→「文章校正」を開く
- 「オートコレクトのオプション」を押す
- 「入力オートフォーマット」タブを開く
- 「テーブルに新しい行と列を含める」にチェックが入っているか確認する
項目の名前はバージョンによって少し違う場合があります。似た名前の項目を探してください。
この設定は、知らないうちにオフになっていることがあります。テーブルが自動で広がった直後に小さなボタン(オートコレクトのオプション)が出ますが、そのメニューで「自動的にテーブルを拡張しない」を選ぶとオフになります。
この設定はファイルではなくExcel側の設定です。同じファイルでも、ほかの人のPCでは広がり方が違うことがあります。
4. 入力した直後に「元に戻す」を押していないか
テーブルが自動で広がった直後にCtrl+Zを押すと、入力した値は残ったまま「範囲が広がったこと」だけが取り消されることがあります。値はあるのにテーブルに入っていない行があれば、直前の操作を思い出してください。テーブルのサイズ変更で範囲に含め直せます。
5. 手入力以外の方法で書き込んでいないか
マクロやほかのツールで、テーブルのすぐ下のセルに値を書き込んだ場合、手で入力したときと同じように広がるとは限りません。マクロで行を追加しているなら、テーブルの行を追加する命令を使っているか、実行後に範囲が広がっているかを確認してください。
Power Queryなどの読み込み結果を表示しているテーブルは、更新するたびに範囲が決まり直します。すぐ下に手で入力して広げるのではなく、読み込み元のデータに行を追加してから更新します。
症状2:「テーブルのサイズ変更」が使えない・エラーになる
「テーブルのサイズ変更」は、「テーブルデザイン」タブの「プロパティ」グループにあります。右下のサイズ変更ハンドルをドラッグしても範囲を変えられます。ボタンが灰色で押せない場合や、範囲を指定するとエラーになる場合は、次の順に確認します。
1. セルを編集中ではないか
セルの中にカーソルがある状態(編集中)では、リボンの多くのボタンが押せません。Escキーで編集を終えてから、もう一度試します。
2. シートが保護されていないか
シートが保護されていると、テーブルの範囲は変更できません。「校閲」タブに「シート保護の解除」と表示されていれば、保護されています。解除にパスワードが必要な場合は、ファイルを管理している人に確認してください。
ファイルが保護ビューや読み取り専用で開かれている場合も、編集ができません。画面上部に「編集を有効にする」と表示されていないか確認してください。
3. 複数のシートを同時に選んでいないか
シート見出しをCtrlキーやShiftキーを押しながらクリックすると、複数のシートが選ばれた状態(作業グループ)になります。この状態では、テーブル関係の操作の多くが使えません。
タイトルバーのファイル名の横に「グループ」と表示されていれば、この状態です。シート見出しを右クリックして「シートのグループ解除」を選びます。
4. 新しい範囲の指定が条件を満たしているか
テーブルのサイズを変えるときは、新しい範囲が次の条件を満たす必要があります。
- 見出し行が、今と同じ行にある
- 新しい範囲が、今のテーブルの範囲と重なっている
見出し行の位置を上下に動かしたり、今の範囲とまったく重ならない場所を指定したりすると、エラーになります。範囲を指定するときは、見出し行の左端のセルから選び始めるようにしてください。
5. 広げた先にほかのテーブルや結合セルがないか
新しい範囲が、ほかのテーブルやピボットテーブルと重なると、範囲を広げられません。テーブルの中には結合セルも置けないので、広げた先に結合セルがある場合は結合を解除しておきます。
すぐ隣にほかの表を置いていると、この問題が起きやすくなります。テーブルとほかの表の間は、最低1行・1列あけておくと安全です。
範囲を直した後に確認すること
- 最後の行のすぐ下に試しに入力して、テーブルが広がるか(確認したら入力した値を消す)
- 数式の入った列で、追加した行にも同じ数式が入っているか
- テーブルを参照している数式、グラフ、入力規則が、追加した行も対象にしているか
- テーブルを元にしたピボットテーブルがある場合、更新したときに追加した行が反映されるか
テーブルの範囲を小さくした場合、範囲から外れた行のデータは消えず、普通のセルとして残ります。不要なデータなら、外れた行を確認してから削除してください。
