機器や設備の修理をメーカーや業者にメールで頼むと、「型番を教えてください」「いつから起きていますか」「写真を送ってください」と質問が返ってくることがよくあります。そのたびにやり取りが増え、受付までに何往復もかかってしまいます。
相手が受付を進めるために必要な情報は、だいたい決まっています。最初の1通でそろえておけば、日程の調整や費用の確認まで早く進められます。この記事では、修理依頼メールに入れる項目、症状の書き方、相手別の例文、送る前の確認をまとめます。
メールを書く前に確認すること
- 煙が出ている、焦げたにおいがする、異常に熱い、水が漏れている、漏電が疑われる。このような場合は使うのをやめて、電源やバルブを切ります。連絡はメールより電話の窓口を優先してください。
- メーカーや業者の公式サイトに、修理受付フォームや決められた連絡方法がないか確認します。フォームが指定されている窓口では、メールでは受け付けていないこともあります。
- 保証書、購入時の領収書・納品書、保守契約書の置き場所を確認します。保証期間内かどうか、保守契約があるかどうかで、窓口や費用が変わることがあります。
- 取扱説明書やサポートページの対処方法(再起動、リセット、フィルター清掃など)で直らないか、一度だけ確かめます。試したことはメールに書きます。
修理依頼メールに入れる項目
| 項目 | 書く内容 | 確認する場所の例 |
|---|---|---|
| 製品名・型番 | 製品名と正式な型番 | 本体の銘板ラベル、取扱説明書、納品書 |
| 製造番号(シリアル番号) | 求められることが多いので、分かれば書く | 銘板ラベル、保証書 |
| 購入時期・購入先 | 購入した年月と、購入店・販売代理店 | 領収書、納品書、購入履歴 |
| 保証・保守契約 | 保証期間内か、契約番号があるか | 保証書、契約書 |
| 症状 | 何が、どうなるか | 実際の画面や動作 |
| 発生状況 | いつから起きているか、頻度、どの操作で起きるか | 作業記録、使っている人への聞き取り |
| 試したこと | 再起動や清掃など、すでにやったことと結果 | 自分のメモ |
| 設置場所・使用環境 | 住所、設置している階、搬入経路、使う頻度 | 現地 |
| 写真・動画・エラー表示 | 銘板、症状が出ている箇所、エラーコード | スマートフォンで撮影 |
| 希望する対応 | 訪問修理か、持ち込み・送付か。費用の確認を先にしたいか | 社内での判断 |
| 希望日時・期限 | 訪問してもらえる候補日時、いつまでに直したいか | 予定表 |
| 連絡先 | 担当者名、電話番号、日中につながる時間帯 | — |
全部が分からなくても送って構いません。分からない項目は「不明」「確認中」と書いておくと、相手が聞き返す手間が減ります。
症状は「何が・いつ・どうなる」で書く
修理依頼でいちばん聞き返されやすいのが症状です。「壊れました」「調子が悪いです」だけでは、相手は部品の準備も作業時間の見積もりもできません。
| 伝わりにくい書き方 | 伝わる書き方 |
|---|---|
| プリンターが故障しました | 10月3日から、両面印刷をすると2枚に1回くらい紙が詰まる。片面印刷では起きない |
| エアコンが効かない | 冷房で24℃に設定しても、30分以上たって送風のような風しか出ない。室外機は回る音がしている |
| エラーが出ます | 電源を入れると操作パネルに「E-21」と出て止まる。電源を入れ直しても同じ |
書くときのポイントは次のとおりです。
- エラーコードや画面に出た文字は、言い換えずにそのまま書きます。写真を添えればさらに確実です。
- 毎回起きるのか、ときどき起きるのかを分けます。ときどきなら「1日に2〜3回」のようにおおよその回数を書きます。
- 起きる条件と起きない条件が分かっていれば、両方書きます。
- 異音は「カタカタ」「キーン」のような音の種類と、どの動作のときに鳴るかを書きます。短い動画があると伝わりやすくなります。
- 落とした、水にぬれた、停電があったなど、きっかけに心当たりがあれば正直に書きます。保証の扱いが変わることはありますが、隠すと原因の特定が遅れます。
件名には「修理依頼」と型番を入れる
受付の担当者がひと目で分かるように、修理の依頼であることと製品名を件名に入れます。
- 修理のご依頼:複合機 ABC-1234(紙詰まりが頻発)
- 【修理依頼】業務用冷蔵庫 XY-500 冷えない症状について
- 修理受付のお願い/保守契約番号 M-0012345
保守契約番号や前回の受付番号があれば、件名に入れておくと照合が早くなります。
例文1:メーカーのサポート窓口に依頼する(保証期間内)
件名:修理のご依頼:レーザープリンター LP-2200(両面印刷時の紙詰まり)
〇〇株式会社 サポートセンター ご担当者様
株式会社△△ 総務部の山田と申します。
貴社製プリンターの修理をお願いしたく、ご連絡いたしました。
■製品情報
・製品名/型番:レーザープリンター LP-2200
・製造番号:A1B2C3D4E5
・購入時期:2025年11月(購入先:□□商事)
・保証:保証期間内と認識しております(保証書あり)
■症状
・2026年10月3日から、両面印刷をすると2枚に1回程度の割合で紙詰まりが起きます。
・片面印刷では発生しません。
・詰まる位置は本体背面の両面ユニット付近です。
■試したこと
・電源の入れ直しと、新しい用紙への入れ替えを行いましたが改善しませんでした。
・取扱説明書の手順で両面ユニットを外し、紙片が残っていないことを確認しました。
■添付
・本体の銘板ラベルの写真
・紙詰まり発生時の操作パネル表示の写真
■希望する対応
・訪問修理を希望します。持ち込み・送付修理となる場合は、手順をご教示ください。
・費用が発生する場合は、作業前に概算をお知らせいただけますと幸いです。
・訪問可能日:10月7日(水)〜9日(金)の10時〜17時
■連絡先
・株式会社△△ 総務部 山田太郎
・電話:03-XXXX-XXXX(平日9時〜18時)
・設置場所:東京都〇〇区〇〇1-2-3 △△ビル4階
お手数をおかけしますが、受付の可否と今後の流れをご連絡いただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
例文2:保守契約のある設備業者に訪問修理を依頼する
急ぎの場合は、今どう対応しているかと、訪問を受けられる時間帯を具体的に書きます。相手は手配の優先順位を判断しやすくなります。
件名:【修理依頼】業務用冷蔵庫 XY-500 冷えない症状/保守契約番号 M-0012345
株式会社〇〇設備 サービス課 ご担当者様
いつもお世話になっております。
カフェ△△ 店長の佐藤です。
保守契約をお願いしている業務用冷蔵庫について、修理をお願いいたします。
・機器:業務用冷蔵庫 XY-500(厨房奥に設置、2台のうち右側)
・保守契約番号:M-0012345
・症状:10月5日の朝から、庫内温度が12℃前後までしか下がりません(設定は3℃)。
コンプレッサーの作動音はしますが、庫内ファンの音が聞こえません。
・試したこと:扉のパッキンの汚れを拭き取り、扉がきちんと閉まることを確認しました。改善はありません。
・現在の対応:食材は隣の冷蔵庫へ移しています。
・添付:庫内温度の表示と銘板ラベルの写真
できるだけ早い訪問を希望します。
対応できる時間帯:営業前の8時〜10時、または15時〜17時
(10月7日・8日はどちらの時間帯も対応できます)
ご都合のよい日時と、おおよその作業時間をお知らせください。
連絡先:佐藤 090-XXXX-XXXX(営業中は出られないことがあります。その場合は折り返します)
よろしくお願いいたします。
例文3:保証や契約の有無が分からず、費用を先に確認したい
件名:修理のご相談:電動シュレッダー SH-80(電源が入らない)
〇〇株式会社 修理受付窓口 ご担当者様
株式会社△△の鈴木と申します。
貴社製シュレッダーの修理についてご相談させてください。
・型番:SH-80(製造番号は本体ラベルの写真を添付します)
・購入時期:2023年頃と思われますが、購入先と保証書は確認中です
・症状:電源スイッチを入れてもランプが点かず、動きません。
コンセントを変えても同じです(同じコンセントにつないだ別の機器は動きました)。
保証期間や保守契約の有無が分からないため、
有償になる場合のおおよその費用と、修理の方法(送付・持ち込み)を
先に教えていただけますでしょうか。
費用を確認したうえで、修理するかどうかを社内で決めたいと考えております。
連絡先:株式会社△△ 管理部 鈴木 03-XXXX-XXXX(平日10時〜17時)
よろしくお願いいたします。
写真や動画を添えるときの注意
- 銘板ラベル(型番・製造番号)は、文字が読めるところまで近づいて撮ります。
- 症状が出ている箇所は、全体が分かる写真と、近くから撮った写真の2枚を用意します。
- 動画は数十秒程度に短くします。容量が大きいときは、相手が受け取れる方法(共有リンクなど)を先に確認します。
- 社外秘の書類や画面、人の顔が写り込んでいないか確認します。
送信前チェックリスト
- 型番と製造番号を、本体のラベルと見比べて確認した
- 症状に「いつから・頻度・条件」が入っている
- エラー表示をそのまま書き写した
- 試したことと、その結果を書いた
- 保証や保守契約の有無を書いた(分からなければ「不明」と書いた)
- 希望する対応と、費用がかかる場合の扱い(先に見積もりがほしいなど)を書いた
- 訪問の候補日時か、いつまでに直したいかを書いた
- 日中につながる電話番号と、設置場所の住所を書いた
- 写真を添付した
受付の返信が来たら
受付番号が届いたら、社内の管理表などに控えておきます。その後に問い合わせるときは受付番号を最初に書くと、相手が履歴を探す手間が省けます。修理費用の見積もりが出たら、作業に入ってもらう前に社内の承認が必要かどうかも確認しておきましょう。
