取引先から「納期はいつになりますか」と聞かれたとき、日付だけを書いて返すと足りないことがあります。出荷日なのか到着日なのか、全数なのか一部なのか、まだ決まっていないならいつ分かるのか。これらがあいまいだと、相手から再び問い合わせが来たり、相手の社内で予定を組めなかったりします。

この記事では、納期を聞かれた側の返信を、状況別に3つの型と例文で紹介します。

返信を書く前に確認すること

  • 対象の注文:注文番号、品名、数量。相手のメールに書かれていなければ、自社の受注記録で特定します。
  • 相手が知りたい日付:出荷日なのか、到着日(納品日)なのか。相手に希望日があれば、その日付も控えます。
  • 全数をそろえられるか:一部だけ先に出せるか、分けて送ってもよいか。
  • 日付が確定しているか:在庫、製造や作業の予定、仕入先からの入荷は確定しているか。社内の担当部署への確認が必要か。

確定していない日付を確定として伝えると、あとで変更の連絡が必要になります。確定している部分と、まだ決まっていない部分を分けて書くのが基本です。

返信の基本構成

  1. 問い合わせへのお礼
  2. 対象の注文の特定(注文番号・品名・数量)
  3. 回答(確定日、確認中であることと回答予定日、または希望日に間に合わないことと代わりの案)
  4. 日付の条件(出荷日か到着日か、配送方法など)
  5. 次の連絡(追って連絡する日、相手に判断してほしいこと)

相手のメールにそのまま返信するなら、件名は元のままでかまいません。必要に応じて先頭に【納期回答】などを付けると、受信一覧で見分けやすくなります。

例文1:確定した納期を伝える

件名:Re: 納期のご確認(注文番号 12345)

株式会社○○
購買部 ○○様

いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
納期のお問い合わせをいただき、ありがとうございます。

ご注文番号12345(品名:A-100、数量:200個)の納期は、
下記のとおりです。

・出荷日:10月20日(火)
・到着予定日:10月21日(水)
・配送方法:○○便(追跡番号は出荷時にお知らせします)

ご希望の10月22日までに納品できる見込みです。
出荷までに変更が生じた場合は、すぐにご連絡いたします。

引き続きよろしくお願いいたします。

出荷日と到着予定日を分けて書きます。相手の希望日に間に合うかどうかも一言添えておけば、相手が自分で日数を数える必要がありません。到着日は配送状況によって前後することがあるので、「到着予定日」と書いておきます。

例文2:まだ確認中なので、回答予定日を伝える

件名:Re: 納期のご確認(注文番号 12345)

株式会社○○
購買部 ○○様

いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
納期のお問い合わせをいただき、ありがとうございます。

ご注文番号12345(品名:A-100、数量:200個)の納期につきましては、
現在、部材の入荷日を仕入先に確認しております。

10月14日(水)17時までに、確定した出荷日をご連絡いたします。
なお、現時点では10月下旬の出荷を見込んでおります。

お急ぎの事情がございましたら、ご希望の到着日を
お知らせください。その日付に間に合うよう調整いたします。

お待たせして申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

確認中のときに大切なのは、いつ回答するかを日付で約束することです。「確認でき次第ご連絡します」だけでは、相手はいつまで待てばよいか分かりません。何を確認しているか、いつ頃になりそうかなど、分かっている範囲も書いておけば、相手は社内で仮の予定を立てられます。

見込みを書くときは、まだ確定ではないと伝わる言い方にします。回答予定日になっても確定できない場合は、その日のうちに状況を知らせます。

例文3:希望の納期に間に合わないので、代わりの案を出す

件名:Re: 納期のご確認(注文番号 12345)

株式会社○○
購買部 ○○様

いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
納期のお問い合わせをいただき、ありがとうございます。

ご注文番号12345(品名:A-100、数量:200個)について、
ご希望の10月22日着までに全数をそろえることが難しい状況です。
ご期待に沿えず申し訳ございません。

対応として、以下のいずれかが可能です。

案1:全数を10月29日(木)に出荷(30日着予定)
案2:在庫分の120個を10月21日(水)に出荷(22日着予定)、
   残りの80個を10月29日(木)に出荷(30日着予定)

恐れ入りますが、ご都合のよい案を10月15日(木)までに
お知らせいただけますでしょうか。
ほかにご希望の条件がございましたら、あわせてご相談ください。

よろしくお願いいたします。

間に合わないことだけを伝えても、相手は次にどうすればよいか決められません。対応できる案を日付と数量で具体的に並べ、相手に選んでもらう形にします。

代わりの案には、たとえば次のようなものがあります。自社で実際に対応できるものだけを書いてください。

  • 全数をそろえられる最短の納期
  • 分納(先に出せる数量と日付、残りを出す日付)
  • 配送方法を変えて到着を早める(費用が変わる場合はそのことも書く)
  • 同等品や代替品(仕様の違いを明記し、相手の承認を前提にする)

回答期限を付けるのは、相手の返事によって自社の手配が変わるからです。期限の理由を一言添えると、催促のような印象を和らげられます。

品目ごとに状況が違うときは表で返す

複数の品目をまとめて聞かれ、確定・確認中・間に合わないが混ざっているときは、1品目を1行にまとめると読み違いが減ります。

品名 数量 状況 出荷日
A-100 200個 確定 10月20日
B-200 50個 確認中 10月14日に回答
C-300 30個 希望日に間に合わない 最短10月29日(分納案あり)

メールの本文で表が崩れる場合は、品目ごとに「品名/数量/状況/日付」を1行にまとめた箇条書きにします。

避けたい書き方

書き方 困る点 直し方
「来週中には」「なるべく早く」 相手が予定を組めない 日付で書く。決まっていなければ回答予定日を書く
「納期は10月20日です」だけ 出荷日か到着日か分からない 出荷日と到着予定日を分けて書く
確認する前に「ご希望日で大丈夫です」と書く あとで撤回することになる 確認中として、回答予定日を伝える
間に合わない理由ばかり長く書く 相手が次にどうするか決められない 理由は短くし、代わりの案を先に示す

一度伝えた納期がその後に遅れる場合は、この返信とは別に、遅れることを知らせる連絡を改めて送ります。

送信前チェックリスト

  • 注文番号・品名・数量を書いた
  • 日付が出荷日か到着日か分かるように書いた
  • 日付と曜日が合っている
  • 確定している部分と、まだ決まっていない部分を分けた
  • 確認中なら、回答予定日を日付で書いた
  • 間に合わない場合は、代わりの案を日付と数量で示した
  • 相手に選んでほしいことがあれば、回答期限を書いた
  • 日付を社内の担当部署と確認した
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