Excelのプルダウンが一部のセルから消えた場合、データの入力規則が設定されているかを最初に確認します。通常のコピー&貼り付けで、コピー元のセル情報が貼り付け先の設定に影響することがあります。一方、プルダウンが残っているのに不正な値が入っている場合は、貼り付け時に警告が出ないという別の問題です。ここを混同すると修復対象を誤ります。
入力規則だけを確認する画面
- 対象ブックを複製し、プルダウンが正常なセルと異常なセルを1つずつ選びます。
- [データ]→[データの入力規則]で[設定]を開き、[入力値の種類]と[元の値]を比較します。
- 異常なセルにリスト指定が存在しなければ、規則の欠落です。リスト指定が残る場合は、セル値・候補範囲・エラーアラートの設定を別途調べます。
[ホーム]→[検索と選択]→[条件を選択してジャンプ]→[データの入力規則]で規則のあるセルを探す方法もあります。保護されたシートなどでは入力規則を編集できないため、権限を持つ編集者に依頼します。
貼り付けで値と設定が変わるケース
| 症状 | 調べること | 対応方向 |
|---|---|---|
| プルダウン矢印が消えた | 入力規則が「すべての値」になっていないか | 正常セルの規則を復旧 |
| プルダウンはあるが不正値が入った | その値を貼り付け・フィルで入力していないか | 無効データの検査 |
| 一部だけ候補が古い | 異なる候補範囲や名前が設定されていないか | 元の値の参照先を揃える |
Microsoftの説明では、入力規則は主にセルへ直接入力したときの警告・制御を想定しており、コピーやオートフィルで不正な値が入っても警告が出ないことがあります。したがって「規則が残っている=値も正しい」とは限りません。
既存データを残して入力規則を付け直す
- 正常なセルの入力規則が意図した候補元を参照していることを確かめます。
- 値を残したい異常セルを選び、[データの入力規則]から[リスト]と[元の値]を再設定します。範囲が多ければ、正常セルのコピー後、[形式を選択して貼り付け]の**[入力規則(検証)]だけ**を使用します。値や表示形式まで貼り替える方法と区別してください。
- [データの入力規則]メニューの[無効データのマーク](環境によって名称が異なる場合あり)を使い、既に入っている候補外の値を探します。
- 候補内の値を選べるか、既存の値と件数が変更前と一致するかを確かめます。
元の候補表が間違っている状態で規則だけコピーすると不具合を広げるため、コピー元は必ず確認します。
再発防止の入力用シートの作り方
入力担当者が貼り付けを行う表では、入力セルの書式・規則が本体と混ざらないよう、入力欄を限定します。外部データは別シートに取り込み、必要な値だけを転記する方法もあります。コピーする場合は、[値]のみ貼り付けを基本とし、入力規則が残ることを少数セルで事前に確かめます。
毎回の検査対象は「入力規則が存在するセル」「候補外の値が存在するセル」の2つです。保護シートの設定を変えて貼り付けを完全に禁止できるとは限らないので、重要な業務表では更新後の検証手順も残します。
