PDFの容量を減らしてメール添付したいとき、強く圧縮しすぎると写真やスキャン文字がぼやけることがあります。まずPDFが「写真・スキャン画像中心」か「テキスト・図形中心」かを見分け、圧縮後は文字の読める大きさまで拡大して比較します。 ファイルサイズだけを見て成功としないことが大切です。

圧縮の前にファイルの中身を見分ける

同じ10MBのPDFでも、写真が多数入った資料と、細かな図面や文字が中心の資料では圧縮による影響が違います。画像中心なら画像の解像度や圧縮方式の調整が効果的な場合があります。文字を選択できるテキスト主体のPDFでは、画像圧縮よりほかの要素が容量を占めていることもあります。

実務で特に困るのは、スキャンした請求書・レシート・申込書の文字が読めなくなることです。原稿自体が低解像度なら、さらにダウンサンプリングすると数字や漢字が不鮮明になる可能性があります。

Acrobatで小さくする基本的な手順

  1. 元PDFを別の名前でコピーします。
  2. Acrobatの[その他の形式で保存]等から[サイズが縮小されたPDF]の機能を探します。
  3. 容量削減後のファイルを別名で保存します。
  4. 圧縮前後のファイルサイズを比較します。
  5. 文字が最も細かいページ、表の細い罫線、印影、写真を拡大して比較します。

さらに細かく調整する場合は、Acrobat ProのPDF最適化機能で、画像のダウンサンプリングや圧縮などを設定できます。利用可能な項目は製品や版によって異なります。

ダウンサンプリングと圧縮の違い

ダウンサンプリングは、画像のピクセル数を減らす処理です。これによって容量が減ることがありますが、微細な文字や線の再現には影響する場合があります。圧縮は画像データをより小さい表現にする処理で、方式・設定によって画質への影響が変わります。

どちらも何となく最大にしてよい設定ではありません。画像主体のPDFを圧縮するときは、読める必要がある文字サイズを基準に調整します。

文字の読める範囲を検査する

  • ページ全体表示:レイアウトや表の抜けがないか。
  • 100%表示:普通の閲覧時に文字を読めるか。
  • 200%程度の拡大:文字や印影の縁が潰れていないか。
  • 細かな数字:金額・日付・型番が誤読されないか。
  • 印刷:紙で利用する資料なら、試し刷りで問題がないか。

数字を1文字読み違えるだけで業務に影響する資料では、容量を少し余計に使っても可読性を優先する方が安全です。

それでも容量が大きい場合

1ファイルの上限サイズだけが問題なら、容量を減らす以外に、ファイルを用途に応じて分割する方法もあります。また、送付先が閲覧できるなら、安全なファイル共有方法を選ぶ選択肢もあります。ただし、機密資料では外部の無料圧縮サイトに無断でアップロードしないでください。

削減率はPDFの構成によって異なります。 一律に何%減ると決めず、元の容量・圧縮後の容量・文字の読みやすさを一緒に記録して、同じ形式の資料にだけ設定を再利用します。

参考資料

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