10万円・20万円・40万円などの判定をする前に、まず『取得価額はいくらか』を固めます。本体価格だけを見ると、送料や購入手数料、業務に使うための費用を落とすことがあります。

このページは一般的な制度確認のための整理です。個別の税務判断を自動確定するものではありません。2026年9月29日時点で国税庁の一次資料を確認しています。

先に確認すること

  1. 請求書・領収書から本体価格を確認する。
  2. 送料・運送保険料・購入手数料など購入に直接付随する費用を拾う。
  3. 設置・設定など、業務に使える状態にするための費用がないか確認する。
  4. 税込/税抜経理の扱いを確認した上で取得価額を確定する。
  5. 確定した取得価額を使って少額資産・一括償却・通常償却等の次の判定へ進む。

重要な制度ポイント

1. 取得価額に含める費用

購入した減価償却資産の取得価額は、購入代金(引取運賃・運送保険料・購入手数料等を含む)と、業務の用に供するための費用の合計が基本です(国税庁 タックスアンサー No.2106)。

「業務の用に供するための費用」は、買った資産を実際に仕事で使える状態にするためにかかった費用です。たとえば次のような支出が該当し得ます。

  • 機械や設備の据付費・試運転費
  • 業者に依頼した事務机・棚などの組立・設置費用
  • 購入したパソコンを業務で使えるようにするための、業者による初期設定費用

一方、使い始めた後の保守料や修理代、別契約の利用料などは「使える状態にするため」の費用とは性質が異なるため、取得価額に含めるかは支出ごとに確認します。

2. 消費税を含めるかどうか

取得価額に消費税等を含めるかどうかは、採用している消費税の経理方式等も含めて確認が必要です。一般的には、経理方式によって取得価額に含める金額が次のように変わります。

経理方式 取得価額に含める金額 10万円などの判定に使う金額
税込経理方式 消費税等を含めた金額 税込金額
税抜経理方式 消費税等を除いた金額(消費税等は仮払消費税等として別に処理) 税抜金額

消費税の免税事業者は税込経理方式で処理します。課税事業者でどちらの方式を採用しているかは、日々の帳簿の付け方(仮払消費税等の勘定を使っているか)で確認できます。

計算例(消費税等10%の場合)

  • 本体 90,000円+送料 3,000円 = 税抜 93,000円(税込 102,300円)
  • 税抜経理方式なら取得価額は 93,000円
  • 税込経理方式なら取得価額は 102,300円

同じ買い物でも、経理方式によって10万円の判定ラインをまたぐことがあります。本体価格だけでなく、付随費用を足した後の金額を、自分の経理方式に合わせて判定してください。

実務で残すチェック表

取得価額の内訳チェック表

項目 記入例 確認資料
本体価格 90,000円 請求書・領収書
購入付随費用(送料・運送保険料・購入手数料など) 3,000円 請求書の明細
業務の用に供するための費用(設置・設定など) 0円 業者の請求書
消費税の経理方式 税抜経理 帳簿
最終取得価額 93,000円 上記の合計

この表を資産ごとに残しておくと、後から取得価額や判定結果を見直すときに、どの費用を足したかをすぐ確認できます。

注意する点

何でも『付随費用』として足すのではなく、その支出の性質を確認します。個別判断が難しい支出は税務署・税理士等へ確認してください。

参照した国税庁一次資料

  • 国税庁 タックスアンサー No.2106: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2106.htm

確認日: 2026-09-29

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